無知ノ知

京都の大学生カトナヲが自分本位な百裂拳を繰り出していきます。ご期待あれ。

他人と話して考えようの巻

今回は本の紹介です。

斎藤孝『考え方の教室』岩波新書、2015

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内容は?

斎藤先生が大学の講義で行っている<考える>トレーニングの臨場感を味わえるように、全部で16回の<教室>から成り、各回の冒頭に<今日のレッスン>が設けられていて、実際に各テーマに沿って考えてみてから斎藤先生の思いを読むという構成になっています。僕にとって特に興味深かったのは、第9回の<異質なものと、ぶつかりあう>でした。異質なものとぶつかりあうとは、他人と話そうということである。自分と異質なものに出会ったときに、それをいったん理解したうえで、何かしらのアイデアでその人との間に橋を架けよう!という話。1つの主義に固まるということは、他を受け入れにくくして危険な状況であるとのこと。

個人的な危機感と絡めて

全く知らなかったことが一気に自分の中に流入してくると、その物事にカルト的な魅力を感じてしまうことが僕にも多々ある。ちょっと論点がずれているかもしれないが、僕は自分が知らない、できない世界で活躍している人をみると、すごいな、かっこいいなとすぐに思います。このケースは特に趣味関係のことに多いですが、それ以外にも様々な主義に影響を受けやすい。周囲の人に感化されやすい。そのハードルがかなり低い。それが災いして優先順位を整理せぬままいろいろなものに手を出しすぎてしまい、感動と興奮に押し流され一気に全人格的に改造されていまいそうになる。様々な異質なものと触れることで知っていることを増やして各方面に免疫をもっておいて多角的にものごとを捉えらるようにしたいな、と思いました。

 やっぱり斎藤先生の知識量はすごい

先日のラテン語のテストにて、ラテン語文の長文和訳の問題が出題されました。タイトルは『De Gordii nodo』、直訳すると「ゴルディアスの結び目について」となります。簡単なあらすじを紹介すると、マケドニア王のアレクサンダー大王が、「子の結び目を解くことが出来たものが全アジアの王となる」という神託のあった複雑かつ強固に結ばれた結び目を、剣でばっさり切ってしまうという話です。

ゴルディアスの結び目 - Wikipedia

この「ゴルディアスの結び目」のエピソードが本書で紹介されていました。数日前に読んだ文章とこんな形で再開するとは思いもしなかった(笑)少し嬉しい。斎藤先生は大王のこの逸話を、直感的で、違う切り口、違う次元で考えることの重要性を説く際のたとえ話として挙げていました。たとえをうまく使えば読み手にも作者の考えが伝わりやすい、という小学校の国語で教わったことを再確認(笑)

ある場所で学んだことが他の場で不意に活きてくると、嬉しくなりませんか?